Patagoniaクリーネストライン
ディギンマガジンBCギア特集号の中のフィールドストーリー
「人の入り込む事のない山塊・高千穂平」での私目線でのサイドストーリーが
パタゴニアのブログ、クリーネストラインに掲載されています。
文章能力が低い私ですが頑張りましたので
お時間ありましたら目を通してみてください。
SOTOストーブ
昨年の冬からSOTOのストーブを使用しています。
主に2機種使用しており、そのモデルやそのシチュエーション例を記載しますのでこれからストーブを買う方のご参考になればと思います。
風に強く寒さに強いストーブ
マイクロレギュレーターストーブ ウインドマスター
※上の写真、ゴトクはオプションを使用。
●使用シチュエーション:主に夏期 ※冬期は積極的に使う場面ではなく危急時用に。
●発熱量:2800kcal/h
軽量なのに使える。2016年の夏山では常にバックパックの中のストーブはこれでした。本体は69g。それに軽量化重視、危急時のみを想定した場合は付属のゴトク7gを。調理を想定した場合にはこの別売りオプションのフォーフレックス27gを。火力も夏山には十分な程。折りたたみ式でかっこよく、こんな事良く考えたな〜と思うまさにメイドインJAPANという感じの作りです。見た目もすっきりで2013年のグッドデザイン賞を受賞しているのも納得。
そして世界が認めた新次元のガソリンストーブ
MUKAストーブ
●使用シチュエーション:冬期、または重量を気にしないキャンプ時など。
●発熱量:4000kcal/h
ガス式の場合、寒冷下では徐々に出力が低下してしまいます。寒いなかで料理をと思っても、「火が点かない!」なんてことも。その点ガソリン式はジェネレーターを加熱して気化させる仕組みなので、寒冷地でも使用可能。寒さに強いことは、ガソリン式の大きなメリットです。そして火力が強い。ガソリンストーブの魅力は火力!火力が強いことで、水が沸騰する時間も短くすぐ調理ができます。特に冬期は雪を溶かし水を作ったりしますから寒い雪上での使用は火力の強いガソリンストーブを愛用しています。
そしてご存知の方も多いと思いますが、こちらのMUKAストーブの売りはなんとプレヒートなし!プレヒートといえば予熱作業や使用後のメンテナンス、道具に対する愛着をいっそう深めるいわば「儀式」の一つで私もそれが好きで使用していました。
しかし、このプレヒート等の作業はストーブをずっと使うシチュエーションではよいのですが、ガスストーブのように火を止めたりまた付けたりという作業には不向きでした。が、このMUKAストーブはプレヒートいらずで付けたり消したりが非常に簡単に行なえるのです!ガソリンストーブのよい点である火力の強さと、ガスストーブの扱いやすさを併せ持つガソリンストーブ。以前は他社の信頼のガソリンストーブを愛用していましたが、このプレヒートなしの便利さ故に最近のメインはMUKAストーブです。
以上個人的なレビューでございました。
DIGGIN' MAGAZINE "BACKCOUNTRY GEAR BOOK"
DIGGIN' MAGAZINE SPECIAL ISSUE
"BACKCOUNTRY GEAR BOOK"
バックカントリーギア特集号の中のフィールドストーリー「人の入り込む事のない山塊・高千穂平」に登場させていただいておりライディング写真を掲載していただいております。また発売以来愛用しているSPARKシリーズ。1シーズン履き込んだDEELUXE/SPARK SUMMITについてレビューを書かせていただきました。voltage designのスプリットボード4モデルも登場していたり、勇介君のギア考察、色々な方の使用ギアなど魅力的な内容となっています。
2016年8月16日発売。
※一部のスノーボードショップでは既に発売中。
今冬に向けて徐々にイメージしていきましょう!
冬のデナリ
冬山のギアを片付けながら、夏山の準備。梅雨の晴れ間を狙って山やクライミングに行く、そんな時期になりましたね。私も時間が出来たのでデスク回りの書籍の整理をしていたら、この本に目が止まり、読み出したら片付けが止まってしまいました。
おすすめの書籍の紹介です。
『冬のデナリ』
デナリとは、北米最高峰6168mの山。マッキンリーの事です。昨年から公式な名称がデナリに変わりました。※デナリとは先住民の言葉で『偉大なもの』を意味します。
厳冬期デナリ初登攀を目指した8人の登山家達の記録。ガイドのKさんに、デナリに行く際、読んだ方がいいよと勧められた本です。多角的な描写で緊迫感があり、読み応えがあります。読書が苦手な僕でも読み行ってしまう実際のお話。
3年前の今頃、アラスカの氷河でこの本を読んでいたのを思い出しました。
と、いう事でデナリ登山の写真を何枚か。広大な氷河歩き。クレバスに落ちた際の事を考え、パートナーとお互いロープを結び歩きます。
クレバスにドキドキしながら、氷河上でのライディング。5月末でしたが降雪によりパウダーでした。
ウェストバッドレスの稜線。技術的には難しい訳ではありませんが標高が高い為、ここまで上がるのが大変でした。
デナリ山頂からの景色1。
デナリ山頂からの景色2。
デナリ山頂のピン。
多分、5545mのデナリパスからの夕暮れ。
途中の野営地。モーターサイクルヒル。
下山後、セスナでタルキートナまで移動する前。日焼けで顔が真っ黒です。
5月、6月はデナリの登山シーズン、現在は以前好日山荘銀座店でトークイベントをしていただいた日本人エベレスト最年少登頂の南谷真鈴さんも、7大陸最高峰登頂を目指してデナリ遠征中のようです。
話はそれてしまいましたが、この『冬のデナリ』を読むと、ウェストバットレスルートの事がイメージでき、自分もあたかもデナリ登山をしたかのように思えます。
おすすめ書籍の紹介でした。
CLIM&RIDE劔岳
前回に続き、クライム&ライドのパート2。国際山岳ガイドのSさんと劔岳で登攀と滑走、climb&rideを実践してきました。※今回は島田ガイドはご予定ありで、残念ながら欠席です。
初日は室堂に昼頃集合して、警備派出所に寄り、情報交換や登山届け等の提出を済ませて劔沢へ。
日差しが強く、暑い…この季節の晴天時にはソフトシェルがおすすめです。
劔御前小屋を越えて劔沢へ。この日の標高の高い場所はまだまだ滑走に適したコンディションでした!
滑走ラインを確認しながら、翌日に備えます。登りは源次郎尾根で、滑走ラインは、山頂からダイレクトに平蔵谷に落ちる、ダイレクトルンゼ(大脱走ルンゼ)。
板を背負っての登攀は重量が増すのと、身体が振られ、技術面で通常よりグレードがあがります。
源次郎尾根二峰の懸垂下降。
懸垂を終えて…。
急な雪の斜面を登り…
ピークに到着。
準備を整えて…いよいよ山頂から滑走です。
急な斜面、スピードコントロールをしっかりして滑走します。
途中のルンゼ内には大きくクラックが口を開き、滝が露出していました。事前情報と、前日に野営場から場所を確認していたので懸垂下降をしてクリアいたしました。山頂から平蔵谷と劔沢の出合まで約1時間、無事に到着した時には思わずハイタッチをして喜びを分かち合いました。
単純に滑る、登るだけでの方が当然スムーズで、身体への負担は少ないですが、滑走用具を使ってのクライム&ライドは両方を楽しめる上、記憶に残る山行が出来ます。今回の剱岳は今年の滑り納めとなるよい山行となりました。
ホワイトアウト
雪山のホワイトアウトとは、雪や雲などによって視界が白一色となり、方向・高度・地形の起伏が識別不能となる現象。
ホワイトアウト状態に陥ると、錯覚を起こしてしまい、雪と空が一続きに見え、どこが上なのか下なのか?距離感の識別も困難になります。
ホワイトアウトには色々な要因があります。吹雪や地吹雪によって雪が舞い上がって起こるもの。大量降雪時や、霧で視界が極端に悪くなった状態等々。
樹林帯であれば、樹木などが目印になり、距離感が識別できたりするのですが、アルパインエリアでのホワイトアウトは、全てが白一色に覆われてしまいますので、行動自体が難しくなる場合があります。
実は雪庇や急な谷の淵にいたり…→滑落、転落
知らないうちに雪崩の走路の中にいたり...→上部で何か起こっても分かりません‥
ホワイトアウトした時は、現在位置の把握、地図読みやルートファインディングが出来るのが前提ですが、慌てて行動せずに、回復の兆しがあるのであれば視界が良くなるのを待って行動するのも、選択肢の一つかもしれません。
※写真は安全地帯でツエルトを張り、視界待ち。バックカントリーでの滑走の際には視界待ちがたまにあります。
結局、2時間待ちましたが視界がよくならない為に、細い雪の稜線を下山。雪稜のような細い尾根での下山となりましたが、風と降雪でトレースも消え平らな雪原にしか見えません‥。
滑落や雪庇下に落ちてしまうキケンもあった為に目立つ黄色の細いロープを投げ、地形の凹凸を確認しながら下山しました。北米でスキーガイドをしていた友人に教えていただいたテクニックです。※氷河でのホワイトアウト時などに使用するみたいです。
左からファイントラックのフローティングロープ、ツエルト。
右はナルゲルボトル1リッター(大きさの参考に)
雪山でのナビゲーションにはGPSは必須アイテムですが、現場の細かい地形までは示してくれません。現在地を把握しつつ、現場合わせで地形を攻略して行く事が大切です。1枚目の写真の尾根を越えた斜面は、視界がよければこんな所です。
落ちたらと思うと…ひとたまりもありません。